#006 10km先のカフェに行けるのか?試してみたかった

救急車に運ばれてから数日たった午後。私は車に乗って少し遠くまで行ってみることにした。理由は単純で体調を崩していこう乗っていなかった車に乗れるのか自分を試してみたかっただけだ。今思えば事故でも起こしたら・・・と思うと怖い話しだ。

車の鍵穴にキーを差し込みエンジンをかける。ひさしぶりに動かした車は勢いよくエンジン音を響かせてくれた。ギアをドライブに入れてアクセルを踏み込む。今まで通りの感覚だった。

車で行く目的地は、隣町にあるコーヒースタンドだ。片道およそ10kmの道のりを何事も無く帰ってくることが最大のミッションとなる。車に乗り込む前に事前に決めていたことがある。1つ目は「途中で耐えられないほど動悸がしたらすぐに車を駐めること」、2つ目は「目的地に着かなくても無理だと思ったらすぐに引き返して帰ること」だ。

車で走り始めて3kmぐらいが過ぎたあたりで信号待ちをしていると徐々に動悸が強くなってきた。深呼吸をして、これ以上強くなったら引き返して家に帰ろうと暗示を掛けて気持ちを落ち着かせる。そう思っているうちに信号機は青になり前に進み始め、コーヒースタンドへ向かうべく車のアクセルを踏み込み前に車を走らせる。その後は何となく動悸が落ち着きはじめ、意外にも難なくコーヒースタンドへ到着することができた。

コーヒースタンドに到着して注文したのはカフェラテのホット。もちろんテイクアウトで。帰り道に動悸が起こることはなかったけれど、コーヒーを飲みながら運転をし始めたらお腹の調子が悪くなり、帰り道はトイレを我慢しながら帰るというミッションを強いられた。まだまだ先は長そうだ・・・。